久々の人情ドラマ「ずんずん」

 明治ドラマスペシャルの「ずんずん」見ました。

 人と人とが助け合い支え合っていた昭和を思い出させる、ちょっとお節介なベテラン牛乳配達員の人情ドラマでした。

 「俺たちが配達しているのは、牛乳だけではない」がモットーで、配達先では一件ずつ声をかけたり、時には家の神棚の掃除まで。

 しかし時代の流れであまりお節介を焼くことを快く思わない人も出てきて、牛乳配達の店長からもお節介をやめるように言われてしまいます。

 そこへ恵まれない境遇で育ち、人に心を開けない若者が牛乳配達員として入ってきます。

 彼にも自分のモットーの話をしますが、彼の心はなかなか開きません。

 ある日持病を抱えた女性が牛乳の空き瓶を戻していないことから、何かあったのではないかと心配します。でももうお節介をしないと決めていたので、最初は何もしないつもりでしたが、どうしても心配で娘に連絡するものの忙しいと断られます。

 心を開かなかった若者も何とかしたいと女性の住む家を管理する不動産屋から合鍵を借りて、その家を開けて安否を確認することに協力するまでになりました。

 地方では、郵便配達や宅配便の配達員さんが、地元のお年寄りの安否確認をしているという話を聞いたことがあります。

 個人のプライバシーの保護が叫ばれ、人と人との関係が希薄になっている現代ですが、少子高齢化が進む中、何かあれば気づいてもらえるような人間関係は必要なのではないかと改めて思わせる、心に響くドラマでした。