モコミ 彼女ちっとも変じゃない!

 小芝風花さんが出ていたということもあり、注目して見ていた「モコミ 彼女ちょっと変だけど」が終わりました。

 最終回の一つ前の話の最後の方で、ものや草花と話す能力が消えてすっかり落ち込んでしまっていました。

 ところが父親の田舎暮らし計画で、物件の下見に行った際に親友のぬいぐるみが居なくなってしまいます。あちこち探し回るうちに、森の木々たちと話す能力が戻り,木々たちの導きで、ぬいぐるみを見つけることができました。

 初めてできた人間の友だちの「佑矢君」が自分の夢を叶えるために、静岡の実家に帰ることになり、父親も田舎暮らしを決意する中、モコミも木々や草花と話せる能力を生かし「樹医」になることを決心します。兄も佑矢君と一緒に劇団員を目指すものの、結局は花屋の仕事に戻ってきます。

 清水家の家族はそれぞれの道を目指すことになるわけですが、本当にやりたかった事が言えずにいた父。教師になれなかった事をずっと自分の父親のせいにして来た母。モコミばかり心配して、自分ばかり我慢していたと不満をため込んでいた兄。結局は自分のやりたいことは、花屋だったことに気づきます。

 そしてモコミは、「ものと話す能力が戻ったら、何に使いたい?」と佑矢君に聞かれたことを思い出し、木を治す医者である「樹医」を目指すことを決めます。

 家族はそれぞれ違う道へ進みますが、決して嫌な分かれ方ではなく、みんなが前向きになれる旅立ちだと思いました。

 おじいちゃんが、家に転がり込んできた理由の「寂しかったんだよ」という本音の一言にも何かほっこりさせられました。

 また旅立つモコミが、見送るお母さんのところに戻って「お母さんの子どもでよかった」「モコミのお母さんで良かった」といいながら抱き合うシーンには涙が出ました。

 他の人たちにはない「ものや草花と話せる能力」を生かして自分の生きる道を見つけたモコミは、「彼女ちっとも変じゃない」んだと思いました。